こりゃ困った!初鰹が不漁で女房を質に入れれない。

昨日の高知新聞朝刊のトップ記事、ご覧になられましたか?

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今年は初鰹の水揚げが少ないというより、鰹自体いない。そのため相場高が続いているということを鮮魚部門の主任さんから聞いてはおりましたが、ここまで少ないとは思ってもいませんでした。例年の六分の一と言ったら、かなり少ないですね。

 

目に青葉 山不如帰 初鰹  めにあおば やまほととぎす はつがつお

 

元禄時代の俳人、山口素堂が詠んだ句です。「女房を質においても・・・」と、江戸っ子たちは初鰹を食べることを楽しみにしていたのだそうです。昔より縁起物として、特に珍重されてきました。初鰹は夏の到来を告げる、その年初めて水揚げされた鰹の呼び名です。港によって時期がずれますが、漁獲高の大きい高知県の初鰹の時期を毎年の初鰹としています。

 

というぐらいですから、昔からいかに初鰹を楽しみにしていてのか、よーくわかります。こんなに初鰹が獲れないとなると、女房を質に入れることもできんじゃないかー!?と思ったのは私だけでしょうか。そもそもうちの鬼嫁を引き取ってくれる、質屋さんはいないと思いますが(汗)

 

そんなことをいいながらでも、やっぱり初物なので、ちょっと高くても旬なものは食べておきたいですよね。

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初鰹の刺身とタタキを、本わさびで頂きました。通じゃないと言われるかもしれませんが、私個人としては、鰹の刺身は皮ありより皮なしの方が食べ易いので、皮なしの方が好きですね。太平洋を上流して、南下する戻り鰹の頃には脂がしっかりと乗っていますが、初鰹ですので、脂は乗ってなく、あっさりとしたヘルシーな鰹です。たまに脂の乗った初鰹が欲しいと言われるお客様もいらっしゃいまして、中には脂が少し乗った初鰹をあるかもしれませんが、基本的には脂は乗ってないと思って頂けたらと思います。

 

妹からお土産頂いた日本酒と合わせてみました。

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神戸を代表する酒蔵さんが作られた日本酒のようです。山中教授がIPS細胞でノーベル賞を受賞しましたが、晩餐会会場で振る舞われた日本酒が、こちらのお酒ではありませんが、「福寿 純米吟醸」だそうです。こちらのお酒は精米歩合50%の大吟醸ですので、甘い華やかな香りにスッキリとした飲みやすい口触りが特徴的です。個人的には醸造アルコールが入っていない純米酒・純米吟醸酒・純米大吟醸酒が好きですが、このスッキリとした飲み口は、美味しいお酒でした。

 

要冷蔵のお酒ですから、これからの汗ばむ季節にピッタリですね。日本酒と鰹の刺身やタタキとの相性は抜群ですね。

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初物といえば、筍も忘れちゃいけません。筍も出始め、多くのご家庭で煮物にされているのではないでしょうか。

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何が大変って、たけのこを茹でるのが一番大変ですよね。その中でもアク抜きをしないといけませんし、大きなたけのこになると鍋にも入らないから、これまた厄介です。それでも旬のもの食べたいと思う昔からの風習・文化に驚きを感じます。

 

日本酒のアテに欠かせないのが、高知県では酒盗ですね。

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酒盗(しゅとう)とは、魚の内臓を原料とする塩辛です。鰹を使ったもののほか、鮪、鮭、鯛、秋刀魚といった様々な魚類で作った製品があります。高知県や鹿児島県の名物となっています。これを肴に飲むと酒がすすんでしまい、「盗まれるように酒がなくなっていく」あるいは「酒が無くなったら盗んででも飲みたくなる」からともいわれています。鰹の胃と腸をよく洗い、辛口では20%、甘口のものでは10%程度の塩を使用して漬け込みます。

 

要は鰹の内蔵で作った塩辛ですね。

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高知県人の主食?である鰹を余すところなく食べちゃおうという発想もあって、酒盗というものができたのではないでしょうか。日本酒と合わせながらそのまま食べるのも美味しいですが、若干生臭さを感じるので、レモンなどの柑橘類を搾って食べるのもいいですね。高知県ではやっぱり柚子酢ではないでしょうか。

 

この日は十分に初物を楽しめた食事でした。やっぱり旬なものを順番に食べていくと健康になっていってるような気がしますし、この時期しか食べれませんから、何より美味しいというのがいいですね。嶺北地域も朝晩はまだまだ寒いですが、だいぶ過ごしやすくなってきたので、昨日よりウォーキングを再開しましたが、果たして痩せることはできるのでしょうか?と、このブログを書きながら気づいてしまいました・・・(汗)

 

 

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