皿鉢料理を囲んで、もう一度高知の郷土料理を見つめ直してみた。

先日、年末年始用の皿鉢(さわち)料理の内容確認や写真撮影が行われました。

昔は年末ギリギリになって、慌てる様に撮影をしたり、パンフレットを作ったりとしていましたが、季節の食材が豊富なこの時期にやるようになりました。

なんでも前から準備することはいいことで、作って終わるだけではなく、修正・改善できることは本当によかったなと感じております。

 

皿鉢料理の魅力はなんといっても、大きなお皿に盛りつけられることじゃないでしょうか。

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宴会のテーブルの上にずらりと豪華で豪快な料理が並ぶと、一気に華やかになりますね。

 

 

中央には必ずメインとなる伊勢海老や姿寿司が鎮座します。

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皿鉢料理のことを組み物と呼びますが、このようにお寿司が入ったものを組み込みと呼ぶようです。

和え物・揚げ物・煮物・練り物・焼き物などのお惣菜だけが入ったものは、組み物と呼ぶことを、この機会に知りませんでした。

今まで何の気なしに使っていた言葉が、ちゃんとした意味を持っていたようです。

 

 

あと、皿鉢料理と聞いて印象的なものは、女性がお酒を飲むための料理であること!

高知県の女性は男性に負けるどころか、お酒に強い女性が多いのは、間違いない事実です。

そんな県民性ですので、男性だけは料理を囲んで飲み、女性がそのお世話をするということにはなりません。

そこで、女性が何度も席を立ったりしなくてもいいように、ゆっくりお酒を飲めるように、こんな大皿の料理ができたというエピソードは今でも忘れることができません。

それを聞くだけでも、女性がよく酒を飲む地域だということがおわかり頂けると思います(笑)

 

 

今回は組み物だけではなく、握り寿司や

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おせち料理も撮影に試食をしました。

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ちょっと話は飛びますが、一番手前にある手作り羊羹が美味しく感じる年頃になってきました。

昔ながらの製法で小豆を煮るところから作っていますので、故郷を思い出すような、そんな懐かしさ感じる味になっています。

羊羹って、甘ったるーいっていうイメージをお持ちかもしれませんが、この羊羹は程よい甘さで、若干しょっぱさも感じるぐらいかもしれません。

レギュラーの小豆の他に、栗、ニッケイ、柚子など味のバリエーションも豊富にご用意しております。

今年はこの自社で手作りしている羊羹を、きちんと売り出しできるようにしていきたいと思っています。

 

 

次は私の個人的な好きな具をスポットを当ててみましょう。

サバの姿寿司も好きなんですけど、ちょっと食べにくかったり、皮が食べにくかったり、たまには骨があったりと箸が伸びないこともあります。

私が小学生ぐらいの頃、おばあちゃんの家に行った時に、サバの姿寿司が残った翌日、ストーブの上で焼いて焼きサバ寿司にしていたのを思い出します。

今ではそんなストーブこそなくってしまいましたが、焼きサバ寿司は、酢も飛び、香ばしく焼けた酢飯がなんともいえませんね。

 

 

じみーに人気なので、この昆布巻き寿司です。

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昔の人は海苔の代わりに、昆布を巻いてみようと、よくそんなことが思いついたなと感心してしまいます。

絶妙に味付けされた昆布と、寿司飯の相性が抜群ですね。

主役になることはないお寿司ですが、絶対に欠かすことができない脇役のお寿司ですね。

 

 

これは自社で製造していないものですが、大丸には必ず手が伸びちゃいます。

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直接製造している様子は見たことありませんが、一本の大丸をどこを切っても金太郎飴のように、卵が入っているのはビックリしませんでしたか?

あまりにも気になったので、直接蒲鉾屋さんに電話して聞いたことがあります(笑)

確か、外の筒状になる生地を焼き、その中に卵を入れて、隙間にすり身を入れて作るということだったように記憶していますが、ちょっとうろ覚えなので、間違っていたらごめんなさい。

その卵もどこを切っても黄身が見えるように、ゆで卵の両端をカットして、それをつなげるように、なんと3個の卵が入っているようです。

私のように、通風気味、中性脂肪が高いような人は、間違っても一本丸ごと食べたりしたらいけませんね。

 

 

機会があれば、大丸に限らず蒲鉾を作っている様子を一度じっくりと見学しに行きたいですね。

テレビ等では見たことありますが、職人さんの技はほれぼれしますね。

職人さんの技と言えば、大晦日の夕方以降は皿鉢料理を製造するピークとなるため、調理場も戦場のようにピリピリしてきます。

中でも皿鉢を組む職人さんのスピードも、これまた惚れ惚れしますよ。

あっという間にあの大きなお皿の料理が組み込まれていく様は圧巻です。

組み込みする職人さんだけでなく、それを補佐する人の息が合わないとうまくいきません。

 

 

今年もいい味に仕上がってましたので、昨年以上にもっと皿鉢料理をPRして行きたいですね。

この日もこんなにある料理を試食するわけですから、痩せる暇がないことはご理解して頂けるでしょうか?

といいながら、痩せる努力がおろそかになっていますので、そろそろそちらも復活しないとね・・・(汗)

 

 

 

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